今日は今年度最後の礼法でした。
皆さんで忘年会を兼ねてフランス料理を食べに行きました。
まずはそのレストランの門構えに感動しました。
遠くに教会が見えて、鐘も見えたのです。
なんだか中世のヨーロッパに来たようでした。そして最初のドアはとても重厚ですごく大きい扉で、そこを開けるとまた別のドアがあり一歩足を踏み入れると外とは大違いの温かさ!
長い廊下の途中で大きな花瓶に入っていたとても大きなポインセチアとクリスマスツリーが私達を迎えてくれました。
別室で待たされている間に、着物のコート類を預け、回りを見渡すとバカラの花瓶がしつらえてあり、光の調整でとても幻想的に見えました。
それを横目で見ながら、個室に通され中に入ると、既にバトラーの方が椅子を引いて待っておられました。
私は練習した事を思い出し、『あ、今だ!』。すっと背筋を伸ばし椅子の前に立ち(後ろを振り向かない、そのまま腰を下ろします。深く座り すぎない)師匠から教わった事を頭に浮かべながらパーフェクトに着席が出来たと思います。
ふと外を見ると、奇麗な中庭に感動。きよみオレンジの実をつけた木が目の前にあり、まるで自分が絵の中にいるよう。そしていよいよ食事の始まりです。
ナプキンを膝に乗せます。そのとき膝のわさの部分は手前です。
着物だったので、バトラーの方がもう一枚のナプキンを用意して下さってました。それをさりげなく三角に折って帯の内側に差し込みます。
メインは雉料理でした。私が住んでいたヨーロッパでは主に鴨や子羊でしたが、雉料理は珍しく、フォアグラとオレンジ の美味しいソースで頂きました。
添えの野菜は全て店の自家栽培だそうなので、とてもフレッシュで味わいがありました。
デザートもお腹にもたれる事がなく美味しかったです。
デザートの時に頼んだハーブティーに付いていた蜂蜜がさわやかで一般の蜂蜜とは全く違っていて癖のある香りはありません。もう一つ気 になっていた、特別に吉野の桜で作られた蜂蜜は残念ながら完売でした。
驚いた事は、私達の我がままにずっと付いて下さって、写真や庭の花の説明をして下さった担当の方がなんと門の所までお見送り下さって。
細部に渡っての心遣いに感動したことです。やはりおもてなしの基本は心が伴う居心地の良さを実感してもらうこと。
またその空間を味わいに行きたいです。
皆さま、来年もよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
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