春の嵐が吹き荒れた4月最初の土曜日・・・
満開の桜の花が雨とともに雪のように風邪に舞い散り、辺り一面ピンクのじゅうたんを敷き詰めたようになっていました。
その情景は、とても美しく華やかでした。
“散る桜、残る桜も散る桜”(良寛作)
散る桜の哀れみをみながら同じように満開に咲き誇っている桜の中にもうやがて散りゆく定めをみる。
その生と死の対比を情景の中に感じることにより、いっそう生命の輝きを強く感じる事ができる・・・と言う意味だそうです。
日本人は桜の花が大好きです。
寒い冬を耐え忍び、春になると一斉に咲き誇る美しさと短命が故の儚さ無の摂理と人間の儚さを今も昔も自分の人生に投影するかのように見てきたのでしょう。
私達は来年も美しい桜をみるために毎日頑張って生活している。
さてさて桜の話はそれぐらいにして・・・
足元の悪い中でしたが、いつものメンバーと京都から特別参加して下さった男性とで、楽しい時間を共にしました。
今月から初級講座の後篇に入ります。
第一回目の今日はお店へ出掛け会席料理(お弁当形式)の戴き方とそれに即った所作を学びました。
まずは玄関で雨コートの扱い、履物の所作、そして部屋に通されて荷物の置き場所、床の拝見、席次・・・などなど細か い所まで丁寧にお冷えて戴きました。
荷物を置く前にハンカチ2枚(一枚はお召し物の汚れ防止用で日の上にもう一枚は口拭き用です。)とビニール袋・を左 の袂に納め懐紙の束を懐に入れて着席します。
いよいよ食事が運ばれてきました。
会席弁当の蓋は、両手で取ってお弁当の下に重ねます。
割り箸は、ひざの上の低い位置で箸を横に持ち上下に開くように静かに割ります。
巻き紙で留めてある割り箸は、右手で箸を取り上げて左手で巻紙を持ち左方向にすべらせてはずします。
食べる順は 冷たい物・あたたかい物から食べます。
① お刺身 山葵は適量取って刺身の上に乗せ(わさびは醤油に溶かない)
刺身醤油に付け、醤油皿で受けながら戴きます。
② 天ぷら きれいに重ねて盛られているので、↓から引っ張り出したり、盛り付けを崩さないよう手前や上のものから戴きます。
あとは自由に三角食べで。
お料理を戴くときは、必ず器を取り上げるのが基本です。
小鉢だけではどんな器も両手で取る→左手で持つ→箸を取る→食べる→箸を置く→両手で置く。この作法さえ心がければ、自然で上品に見えます。
最近、テレビなのでも出てくる多くの人が手で食べ物を受けながらお料理を口に運んでいますが、これは“手盆”と言って作法としては間違ったものです。
小皿や取り分け皿が無ければ懐紙を使いましょう。
懐紙の使い方は
受け皿代わりに、焼き魚などを押さえる時に、骨など残したものを隠したり、包み込んで持って帰ったりと・・・”ちょっとしたもしもの時に”大変役に立つ物ですので、是非常日頃から鞄に忍ばせるといいですね。
食事をすることは楽しく幸せな時間です。あまりむずかしく考えず、箸や器を大切に扱うということに気をつければ、自然と優雅で美しい所作になっているはずです。
美しい所作で食事ができる人は他の全ての事も美しさを失わない人だと思いますよ。
Yuko・I
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