~龢【和】を尊ぶ心を育み、世界へ繋げる~
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月別アーカイブ: 2012年2月

5月15日以降 (3) -思い出多い首相官邸の庭-

聖上、皇后、皇太后、各宮家の榊、供物と各氏よりの幾百個の生花、花輪が列び、臣民としては最高最大の天台宗に依る葬儀は、勅使の御代香、各宮家の御代香、高橋是清首相以下各大臣朝野の各士の焼香、清和会を代表して私の他六名が特に参 …

5月15日 (8) -切り下げの喪服姿-

「おかあ様をひおひとりにしてはいけないわ。誰かおそばにおつきしてゐて下さい」と仲子若夫人はそう云って、私と顔を見合わせました。 「お気をつけた方がよろしいわ」と小声で私が云ひますと、仲子夫人は深くうなずづいて、台所の方へ …

十五日以降 (2) -白いカーネーションを一輪-

次ぎ次ぎとこられます弔問者の応接で、私はほどんどお居間を出られませんでした。木堂先生(犬養氏)の御遺骸のそばに、長く居られます御縁の深さを喜びました。 夕方やっと帰宅して、入浴後一眠りしました。喪服に改めまして、公邸にゆ …

5月15日 (7) -人は自らの死に所を悟らねばならぬ-

「ええ、大丈夫です」と力を込めて私が云ひましても、すぐまた聞かれ、三分おきぐらいに、同じ言葉をくり返します。 「大丈夫?」「大丈夫」と互にくり返してゐます中に、私は段々と不安になってじまして、病室のざはめきが気になりまし …

5月15日 (6) -ね、おぢいさまは大丈夫なの-

ハッとして、仲子若夫人とお互の眼を見詰め合ひ私はうなづきました。 通用門を出ますと、ドッと新聞記者たちにとりまかれました。口々に容態を聞かれましたが「おちついてをられます」とくり返しながら、人々を分けて、向側の秘書官邸の …

煎茶

今年から新しい手法で出発です。 師匠のアシスタントに以前から学んで下さっているプロのフルート奏者である佳代さんが付き、気持ちを引き締めての礼法教室です。風格のある生徒の方々は、各所作の本当の意味を師匠の説明を聞き、目から …

たしなみ歳時記 節分

たしなみ歳時記 節分 2月3日は節分ですね。 節分とは季節の分かれ目を指す言葉で、昔は立春・立夏・立秋・立冬。 それぞれの前日もすべて節分だったそうです。 節分の日には、焼嗅(やいかがし)を戸口に飾り、恵方巻きを食べ豆ま …

仏画の第二段

2月のたしなみ教室 仏画の第二段です。 二回目となると、手も随分と慣れてゆき筆使いも良くなり、墨で書く一本の線が上手く太い細い線を使い分けて一気 に書き上げることができるようになりました。 線を書き上げて、命であるお顔を …

5月15日 (5) -私のところへ行って、道子と康彦をつれてきて下さい-

「これはいけない」と」医師の一人に云はれましたので、ハッとしました。仲子若夫人と一生懸命にとかした支那の薬の水が、かへって悪かったように不安になりました。 それから首相は吐き気がつき、安静でありましたのが、少しづつ悪い方 …

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