街路樹の桜や銀杏の葉もすっかり色づき、そろそろ落ち葉の季節が訪れ、たしなみ教室初冬の足音も聞こえてきそうなこの時節・・・

茶室の衣変えが行われ風炉から炉に変わります。

 

炉は大体11月の初旬・立冬(11月8日頃)前後から5月初旬・立夏(5月5日頃)前後まで用いられます。

開炉にあたっては“炉開きの茶事”が行われます。

炭をおこして釜を懸けると、いよいよ本格的な冬の到来を感じます。
たしなみ教室

静寂の中にお湯の沸く音が響き、炭のはぜる音がし、ほんわかな温かさの中、ほのかな炭の香が漂ってくる・・・そんな風景が私は大好きです。

 

最近ではライフスタイルの変化により、住宅環境が激変し、和室のない住宅も増え、一般家庭では和室があっても炉は切ってないのが普通です。
又、炉が切ってあっても炭ではなく電気の設えになっているなど、正式な茶室に出会う事がむずかしくなっています。

もし皆さんが茶の湯を通して本式の茶室に行く機会があれば、是非、木造建築の単なる「古び」以上の風情と余韻を味わってきて欲しいものです。たしなみ教室

朝から雨が降っています・・・

和室から眺める庭に雨雫が・・・“雨もまた良し”と思える土曜日の昼下がり。

いつものメンバーが集まりました。

 

茶室への席入り、足の運び、抹茶、お菓子のいただき方。などなど茶会に向けての練習が繰り返し行われました。

たしなみ教室

 

茶席ではもてなす側の亭主ともてなしを受ける側の客とに分かれそれぞれに役割があります。

亭主: 会を催す人であり、招いた客を接待します。

席中では、常に控えた立場となり、正客に 尋ねられたお道具やお茶会の主旨の説明などをします。たしなみ教室

半東: 茶会がスムーズに行われるよう、亭主の手助けをする役目です。

席中では踏込畳に斜めに座り、両手をついて控えています。

お菓子やお茶の数のチェック、点て出しのタイミング、菓子器や茶碗を下げるタイミングなど実質的な指示を出す立場となり、お茶席が滞りなく進むための大変重要な役目を担っています。

たしなみ教室

正客: 茶会の客の中で最も上位の席に座る人のことで、

その席に招かれた連客の代表となるため、連客に代わって招かれた礼を述べたり、茶会はこの正客を中心に行われます。

茶席に飾られている軸や花、お茶や道具などについてタイミング良く亭主に尋ねます。正客と亭主の会話の盛り上がり方で、その日のお茶会が素晴らしいものになったり、白けてしまったり、、、ということがあります。

お茶の経験が豊かであるのはもちろん、さまざまな教養や人柄の魅力が必要となる役割です。たしなみ教室

お詰め:連客の中で末席に座る人のことで、茶席のしめくくりをし、茶事の進行を促す責任のある役目です。

茶事万端に通じ経験豊富な知識が必要となる役割です。

以上が主な役割ですが、

ほかにも。お菓子や点て出しのお茶を運ぶ”お運び”、懐石料理の下準備から当日の盛り付けまで料理全般を担当する”お水屋”など裏方の役割ですが、陰の要として大変重要な任務となります。

 

お茶会では、それぞれの役割をきちんと果たし、滞りなく会を進めることはもちろんのことですが、その順序や形にとらわれ過ぎぬよう、一つ一つの所作に,もてなしの心を込めて、相手のことを想い行うことこそが大切なことだと思います。

私達のお茶会も未熟ではありますが、ありったけの心を込めておもてなしし、”一期一会”の心構えで臨みたいと思います。

Yuko・I